マダニは、吸血性の大型節足生物であり生態を知ることが対策の一歩です。

マダニは人や犬や猫といった哺乳類の体温や酪酸のニオイや体臭などを感知し、体にとりつき吸血するだけでなく、体内に原虫やウィルスや細菌を送り込むため、ライム病やQ熱や紅斑熱といった病気の媒介者でもあります。

マダニの生態は、繁殖から死ぬまではほぼ把握されています。

メスマダニが哺乳類から血を吸うと大豆ほどの大きさに膨れ上がり、飽血落下(十分に血液を吸った状態)します。

地面に黒や赤みがかった褐色の卵を無数に産み付け、20~30日すると孵化し1mmほどの幼虫があらわれます。

幼虫は1週間ほど哺乳類の体で吸血すると脱皮するため地面に落下、2週間ほどかけて体長1.6mmほどに若虫に成長すると再び、ターゲットを待ちます。

哺乳類に体にとりつき2週間ほどかけて血を吸い、飽血落下したメスマダニは2~3週間かけて2000~3000個もの卵を産み、その2~3日後に一生を終えます。

マダニが卵から孵化してから産卵するまで約80日サイクルとなっており、最長寿命は約1~2年とされています。

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